1月 寒さ来りて甘み増す。・・・「小寒」:ほうれん草
美味しく食べる“内田流虎の巻”。
Q:小寒に入ると寒さが一段と増してきます。ほうれん草が旬ですね。
内田―――ほうれん草は地中海近郊、西アジアを原産としています。ほうれん草は、16世紀ころシルクロードを経由してネパールを経由し中国に持ち込まれたもの、中央アジア・アラブ・北アフリカを経由してヨーロッパに持ち込まれたもの、の2種類が存在します。
内田―――日本に渡来しているのは、ネパールを経由して中国から渡来したもので、高地の寒さが厳しい地域でも生育しやすいよう自立変化してきた種のものです。日本で収穫できるほうれん草はこの遺伝子をもったほうれん草のため、秋に種をまき冬に旬を迎えます。寒さが増すほどに根を赤くし葉を厚くし、生命力をみなぎらせていきます。
Q:それには何か理由があるんですか?
内田―――日本では、冬の寒さで凍らないように身を守り、自ら栄養分を増やし糖度を上げて体の中の水分調整をしているというわけなのです。
Q:ほうれん草は若干癖が強い野菜というイメージですが美味しく食べるのに大切なこととは?
内田―――灰汁(あく)があり癖も強い野菜ですから下処理をすることが大切です。
買ってきたら根を落とさずにそのまま水にさらし灰汁を抜き、その後カットをして調理するというのが一番お勧めの方法です。
おひたしにするならば根元を開くようにして土を洗い落とし、火が均一に入るように根のところに十文字に切れ目を入れて茹でます。茹でた後水にさらす必要はありません。ソテーの場合は葉と茎を分けて食べやすい大きさに切り調理を始めます。
Q:ほうれん草は葉の形が丸いものと切れ込みがあるものとを見かけますがどういった違いがあるのでしょう?
内田―――ほうれん草は大きく分けると東洋系と西洋系の2種類があることはお話しましたね。切れ込みがあるものは、東洋へ渡ったほうれん草です。ヨーロッパでよく見かけるのは丸い葉のものです。アメリカにはこれが渡っています。現在のアメリカ産のものには丸い形と切れ込みのある形がありますが、近年、東洋系と西洋系を掛け合わせた品種が市場に出てくるようになってきたという結果です。
Q:良いほうれん草の選び方を教えてください。
内田―――ほうれん草は緑葉野菜です。まず店頭で「淡い緑色」のもの探してみてください。次に葉が厚く、葉脈が左右均等で、根元の軸が太く、根がより赤いもの、を選びましょう。十分に栄養がいきわたり、甘みが強く灰汁が弱めの美味しいほうれん草の特徴です。