2月 大きな蕾から聞こえてくる春の歌声・・・「雨水」のブロッコリー

花の蕾を食べている、って知っていました。

Q:キャベツのお話の時に「ブロッコリーはキャベツの兄弟」とお聞きしましたね。

内田―――ブロッコリーの祖先はキャベツと同じケールという植物で、そこから結球するものとしないものに分かれる、というお話をいたしました。ブロッコリーは世界的にも結球しない種類の代表格として親しまれていますが、私たちが食べている部分は「花蕾(からい)」と呼ばれる緑色の蕾の集まりの部分です。花蕾と柔らかい若い茎の部分を食べているのです。ブロッコリーを買ってそのまま置いておくと花蕾の部分がだんだん黄色くなってきます。これは蕾が成長して花が咲きかけているからなのです。

Q:カリフラワーも同種のものになりますか。

内田―――地中海方面で自生していた野生種のケールがイタリアで改良されブロッコリーとして栽培され始めるのですが、カリフラワーはブロッコリーから派生した系統種です。最近日本でもお店に並ぶようになったロマネスコという野菜も同じ系統のものになります。

人気絶頂!遂に2026年から国の「指定野菜」に認定。

Q:地中海気候の地域が原産ですから日本では冬から春にかけてが旬なのですね。

内田―――夏から秋にかけて種子が発芽して、成長しながら冬を越し、春の気配を感じて一気に花開いていく植物を「越年草」と呼びます。キャベツやブロッコリーは越年草の野菜です。まさに春の声が聞こえて来る「雨水」から「啓蟄」の頃に旬を迎えます。

関東では埼玉県、千葉県、茨木県。中部では愛知県、長野県、静岡県。四国では香川県、徳島県。九州では長崎県、熊本県、鹿児島県あたりが収穫期となります。全国的に栽培されていますから勿論近隣の県でも収穫されています。そして季節が進むにつれて緯度が高く、高度のある冷涼な地域に旬が移行して行くのです。

内田―――消費量が多く、安定した供給が必要と判断された野菜は国が「指定野菜」に認定します。2024年現在、14品目(大根、人参、ジャガイモ、里芋、白菜、キャベツ、ほうれんそう、レタス、ねぎ、玉ねぎ、きゅうり、なす、トマト、ピーマン)が認定されています。
ブロッコリーは最近では非常に需要が増え、今年、1974年にジャガイモが認定されてから50年ぶりに2024年に指定野菜認定が決定しました。正式には2026年から指定野菜15品目めとして加わることになります。

Q: 良いブロッコリーを選ぶポイントを教えて下さい。

内田―――良い環境で育っているものは、花蕾がカチッと固く締まり、こんもりとして丸みがあります。寒い時期に花蕾の表面が紫ががっていることがありますが、これはキャベツの項でお話したのと同じで、寒さから身を守るために糖度を上げ甘みを増している証拠です。そして下から見たときに芯の切り口が綺麗な円形であることが大切です。これらを備えたものは良い成長の仕方をしていて、栄養分を一杯に蓄えている証拠です。

内田―――また、芯を見た時に切り口が黒ずんでいたりス(細かい穴や空洞)が入っていないかを確かめてください。黒ずみやスが認められるものは収穫してから時間が経過してしまっていたり、旬を過ぎてしまっていたりします。これらに注目しながらお店で選ぶようにすればとても新鮮でおいしいブロッコリーに出会うことができるでしょう。

Q:ブロッコリーは切り方が難しそうですが上手な解体の仕方を教えていただけますか。

内田―――ブロッコリーを調理するときにはまず太い茎だけに十字に包丁を入れます。そして花蕾の部分に下から親指を入れて手で割き、あとは包丁の先を使い房の下で茎を切り落とします。切り落とした茎は捨てずに料理に使いましょう。次に花蕾の部分ですが、花蕾に直接包丁を入れてしまうと蕾がばらばらと落ちてしまいます。花蕾の下の茎に包丁を入れると綺麗に細かい房に切り分けることができます。これで完了です。沸騰した湯に塩を加えさっと下茹ですれば様々な料理に利用できます。

内田―――茹でたものをそのまま食べる場合には丸ごと茹でるのもお勧めです。沸騰した湯に塩は入れず、ブロッコリーを逆さにして花蕾を1分、次にひっくり返して茎を3分という茹で方をし、あとから切り分けます。旬を迎え蓄積された甘みや旨味を堪能することができ、さらに塩やマヨネーズなどで味を変えながら食べるとより一層ブロッコリーを楽しむことができると思います。

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